第二回先進医療特約とは?

第二回先進医療特約とは?


ここでは、高額な費用がかかる可能性のある先進医療を受けたとき、先進医療特約を付加していたらどんな保障が受けられるのかを説明します。

そもそも特約ってなに?
特約とは、主契約の保障内容をさらに充実させる等、主契約とは異なる特別な約束をする目的で、主契約に付加する契約内容のことを言います。

付加するかどうかは任意ですが、オプションとなるため、特約だけを単体で契約することはできません。また、主契約を解約すると、特約もそれと同時に消滅するため、特約だけを残すことはできません。一般的には、契約の途中で付加することはできない点にも注意しましょう。

先進医療特約が付加できる保険商品と保障範囲
先進医療特約は、医療保険がん保険等の保険商品に付加できることが多いです。
保障範囲としては、保険期間中に病気や不慮の事故によるケガで先進医療による療養を受けたときが対象で、その技術料と同額を給付金として受取ることができます。
療養を受けた時点で先進医療に該当している必要があることに加え、がん保険に付加した場合はがんに関連した先進医療に対してしか保障されない等、特約を付加する保険種類によって保障範囲が異なる可能性がある点には注意が必要です。

先進医療ってどんなときに使われる?費用はいくらかかる?
先進医療とは何なのか、先進医療特約の保障範囲が分かったところで、次に気になるのは、具体的にどんな病気になったときに使われるのかということではないでしょうか。ここでは、先進医療が必要な病気にはどんなものがあるのかだけでなく、実際に先進医療を受けた人の数やかかった費用を説明します。

先進医療が必要になる病気とは?
先進医療というと、がんの陽子線治療や重粒子線治療等が有名ですが、基本的に、公的医療保険制度の対象となる治療が優先されます。必ずしも先進医療の方が優れているというわけではないため、がんの治療部位やステージ、症状等によっては、先進医療を受けない場合も多いです。本当に先進医療が必要な場合に限り、その治療法が可能な医療機関で受けられると考えましょう。他の病気についても、対象年齢や症状等に制限が定められている場合があるため、対象となるかどうかは事前に担当医師に確認しておきましょう。


ここまでで、先進医療は対象になる病気や受けることができる医療機関が限られており、使う確率が低いということがわかりました。しかし、だからと言って先進医療特約が不要ということにはなりません。医学は日々進歩しており、今後、先進医療に認定される医療技術や医療機関が増えていくこともあるでしょう。もし、自分や家族が万一のとき、先進医療が治療の選択肢のひとつになったらどのような選択をするかをぜひ考えてみてください。
先ほどの計算例のように、先進医療の技術料は全額自己負担で、高額な治療費がかかってしまう可能性がありますが、先進医療特約を付加しておくことで、お金の問題で諦めることなく、安心して治療に専念できると考えると、必要な特約だと言えるのではないでしょうか。

 

第三回へ続きます